●メンテナンス現場の一例

【古くなった加湿エレメントを更新】



○滴下気化式加湿器「ユーシーコア」の加湿エレメントの構造

 現在、地球温暖化対策としての、二酸化炭素(CO2)など、温室効果ガスについての排出削減義務化、更に東北大震災によ る節電等により、空調業界の動向を見ますと省エネ・省スペースのニーズに伴いエアハンドリングユニット、PAC、全熱交換器 ユニット等の組込、ダクト接続用、天埋カセット型、天井隠蔽型気化式加湿器が一般空調用加湿器として広く普及しています。
 滴下気化式加湿器「ユーシーコア」は、地球に優しい無公害の材料を使用しており吸水性に優れた高分子複合ファイバーを使 用し、ハニカムの成形に、一方向の非交錯型(片傾斜)を採用、ハニカム積層・接着タイプとなっていますので保形強度が高く、 靱性のある加湿エレメントです。従来の滴下気化式加湿エレメントは交錯型で散水流下の通路と空気の通路が直向流で交錯するタイプが一般的で したが、ユーシーコアは非交錯型であり、空気入口側に散水が集中し、独自構造の階段状であるため流下水と空気が対向流で気液接触し 蒸発面積が大きいので飽和効率が高く、静圧損出は低く、水飛散の面速制限が大幅に改善され高面速でも使用可能で、加湿エレメントに 臭気物質が吸着もしくは付着しにくい構造が特長で、その副次作用による除塵・除菌・脱臭機能により空気中に浮遊する塵埃、細菌、有害ガス、 塩分、臭気などを効率良く除去し、ドレ-ンとして機外に放出するいわば空気清浄装置として機能します。
加湿するための直接エネルギーが不要ですので省エネルギー化、二酸化炭素(CO2) 排出量が大幅に削減でき、地球温暖化 に貢献出来ます。


○滴下気化式加湿器「ユーシーコア」の主な特徴

  1. 水滴のキャリーオーバーの面速限度4.0〜4.5m/s でも使用可能なので、あらゆる用途の空調機に使用が可能
  2. 吸水性に優れ、加湿素子の蒸発面積が大、飽和効率が高く低温でも結露せず相対湿度90%RH 以上の加湿が可能
  3. 気化・蒸発式である事、臭気物質吸着もしくは付着しにくい独自構造とセルフクリーニング(自浄作用)により水処理不要
    白粉の飛散、不純物の付着、スケール等の堆積がほとんど無く、異臭・カビ等の発生リスクも少ないので清浄加湿が可能
  4. 独自構造のため、その副次効果による除塵・脱臭機能で加湿運転中は空気中の塵埃・ 細菌・臭気・有害ガス等を効率よく 除去し、ドレーンとして機外に放出する、いわば空気清浄装置として機能し、外気に混入した塵埃、SOx 、NOx、花粉、黄砂、海 塩粒子等も効率良く除去しクリーンな外気を取り入れる事が出来ますので加湿以外の相乗効果が期待できます。
  5. 気化式加湿器は加湿出口相対湿度が100%以上とはならないので過飽和、再凝縮、結露が生じません。又、自己調整作用 があるので風量変動、温湿度の急激な変化でもオーバーシュートしません。
  6. 加湿エレメントは食品衛生法に適した無公害の材料を使用しており、JIS カビ抵抗試験、繊維製品の抗菌性試験、難燃試験 にも合格しており、二次火災の危険及び有毒ガスの発生もありませんので安心・安全な製品です。
  7. 高面速領域まで水滴の水飛散がなく、その他のどの加湿方式よりも加湿吸収距離が短いので、組込スペースが小さく、空調 機のコンパクト化・スリム化が出来ます。又、スペースが少なくても容易に設置出来ますのでリニューアル等にも最適です。
  8. 加湿するための直接エネルギーが不要なので省エネルギー。顕熱負荷の冷却効果により省エネルギー化、炭酸ガス(CO2) 排出量が大幅に削減できます。
  9. 構造がシンプルで部品点数少ないので故障も少なく、素材の耐久性がありメンテ容易でメンテナンスコストが低減可能
  10. 一般空調用(小容量)から産業空調用(大容量)まであらゆる加湿量に対応可能。 一般空調用で全熱交換器の給気に気化式加湿器を組み込んだ場合、空気中の塵埃・細菌・臭気・有害ガス・CO2 等を効率よく 除去し、いわゆる空気清浄装置として機能しますのでクリーンな外気を供給する事が出来ます。
    ※ 詳しいバックデーターは別途資料をご請求下さい。

○一般空調用主な加湿器の特性概要比較

  気化式加湿器 蒸気式加湿器 水噴霧式加湿器

加湿方式

滴下気化式

電極式

間接蒸気式

電熱式

超音波式

高圧スプレー式

加湿能力(kg/h)

0.3 ~ 7000

3 ~ 64

10 ~ 300

1 ~ 63

0.4 ~ 30

25 ~ 500

飽和効率(%)

~ 90

使用条件に依る

使用条件に依る

使用条件に依る

~ 90

~30(性能低い)

給水有効効率 (%)

30 ~ 70(直水)

80 ~ 90

80 ~ 90

80 ~ 90

80 ~ 100

30 ~ 50

制御性

特性

ON-OFF

比例

応答性

△(対応型有)

×

1加湿吸収距離(m)

0 ~ 0.3

0.5 ~ 1.5

0.5 ~ 1.5

0.5 ~ 1.5

0.5 ~ 1.5

0.5 ~ 1.5
(エリミ必要)

水処理(推奨)

不要

不要

軟水

純水

純水

不要

コスト

イニシャル

メンテ

ランニング

W/kg

○(エレメント)

(低消費電力)

×(シリンダ)

<≒750

△(加熱コイル)

(低消費電力)

△(ヒータ)

<≒750

△(振動子)

80 ~ 100

△(ポンプ部品)

<20

○:良い   △:やや悪い(又は対応可)  ×:悪い(又は対応不可)

※1 気化式の場合、原理的に加湿器入口温湿度に関係なく再凝縮しませんが蒸気・水噴霧式の場合には温湿度により、 加湿吸収距離が変わりますし、エリミネーターも必要となります。

※2 地域冷暖房の場合には蒸気源が有るので低消費電力となりますが、無い場合はボイラーが必要となり低消費電力とはなりません。

○滴下気化式加湿器「ユーシーコア」の主なリニューアル(例)

全熱交換器ユニット 既設超音波式から気化式加湿器改修例   床置式PAC組込気化式加湿器改修例
 

一般空調機 既設気化式から気化式加湿器改修例